帝京平成大学様

採択教材

 

スポーツも勉強も頑張ることの意義を、学生に伝えていく場に

帝京平成大学 人文社会学部 経営学科 トレーナー・スポーツ経営コース 飯塚啓太 様

「なぜ学ぶのか?」を重点的に伝え、インタラクティブな講義を実施

■ 今回、どのような場で教材をご活用いただいたのでしょうか?

飯塚様

強化指定部の1年生を対象としたオリエンテーションを8月に実施し、そこで教材を活用しました。硬式野球部、女子サッカー部、男子柔道部、女子柔道部、合わせて80名くらいの学生が対象です。

90分という時間の中で、『「学び」のハンドブック』に関しては、「なぜ学ぶのか?」という部分を重点的に伝えました。動画も活用して内容を説明した後、さらに私自身が作成したパワーポイントの資料を用いながら自分の体験も織り交ぜて話し、ワークシートでの作業も取り入れるという、インタラクティブな形で講義を行うことができました。

 

■ 教材について、ここは変えた方が良い、といった点はありましたか?

飯塚様

『「学び」のハンドブック』は非常に内容が充実しています。そのため、一冊をパッと渡されたときに、これを全部やるのかな?と、取り組み方に迷うかもしれません。もう少し細かく分かれていたり、ステップを踏んでこういう日程で進めると良いといったフローチャートやガイドラインがあったりすると、より良いと思いますね。

私自身もこの教材を使ったオリエンテーションを実施するのが初めてだったこともあり、全体を読んだ上で、足りないと思った部分は自分自身の経験も踏まえて話し、90分の講義としてまとめました。

 

 

聞いている学生の目が輝く、非常に意義ある機会

■学生の皆さんの反応はいかがでしたでしょうか?

飯塚様

今回、非常にポジティブな反応でしたね。学生の目が輝いていて、集中して聞いている学生が多いという印象を受けました。

私は普段、大学で講義をしていますが、いつも以上に、自分で何かを得ようとしている学生側の姿勢が伝わってきました。取り組んだワークシートを見ても、すごく良い内容が書かれているものが多かったです。やはり、こうしてあらためて講義形式で話をされたり、実際に自分が当事者としてワークシートに取り組んだりすると、その影響は全然違うのだなと思いました。

真剣に考えてくれた学生が多く、こういった機会を設けることは非常に大事だと、今回あらためて認識しました。

 

■学生の皆さんが目を輝かせていたと伺い、こちらも嬉しく思いました。今後の継続についても考えていらっしゃいますか?

飯塚様

個人的にもこういう機会を続けて設けたいと考えていますし、スポーツ局内でも、定期的に行った方が良いという意向があります。
1年生だけでなく、2・3・4年生、すべての学年に重要だと思いますし、今後は半年に1回など定期的に実施できないかと検討中です。内容も『「学び」のハンドブック』に基づく内容はもちろん、それ以外にも、就職先のことなど幅広いトピックで、各時期の各学年に合わせた内容を伝えていきたいと思っています。
また、運動部の指導者や部長にも、こういった学びの機会が大事だとお考えの方が多いので、そこに応える意味でも取り組んでいきたいと思っています。

 

自分で考えて行動できる人間を育成するために

■監督や指導者の方々も、こういった学びが重要だという意識をお持ちなのですね。

飯塚様

昔は、「運動部の学生は競技だけやっていればよい」という考えが多かっただろうと思いますが、本学では従来から「文武両道でしっかりやりましょう」と学生に伝えています。

少し私自身の話をさせていただくと、大学時代にアメリカンフットボール部に4年間所属していたのですが、「スポーツを通して人間形成していく」「目標を掲げて取り組み、学ぶことで、社会に出てからも活躍できる人間になれる」という考えが当たり前の環境で育ちました。卒業後にアメリカに約5年間いた時期には、アメリカの大学生と接する機会もあったのですが、皆しっかりと勉強していました。よく言われることですが、アスリートは競技で活躍する時期よりも引退後の人生の方が長いのだから、その後のキャリアを考えておくべきだし、そのことを早い時期から学生に伝えていくことが大事だと実感しました。

日本においても、終身雇用の時代が終わりを迎えつつある中で、自分の人生を切り開いていく力が不可欠です。複雑で多様化している時代に、自分で考えて行動できる人間をどれだけ育成できるかということは、監督や指導者の側も意識しなければいけない部分だと思います。
そして、学生の皆さんには、「勉強にしっかり取り組むことで可能性が広がる、つまり自分の将来の進路も広がる。だから今頑張るべきなのだ」ということを理解してもらいたいと思っています。

2023年02月09日
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