羽衣国際大学様

学生支援課 課長
開 多恵子様

採択教材

 

「文武不岐」への体系作りでモデルとなる学生の輩出を目指して

全学的な入学前教育は充実していたものの、強化クラブ所属学生の具体的な教育体系が無かった

■ プログラムの導入経緯をお聞かせください。

開 多恵子様(学生支援課 課長)

本学は硬式野球部、女子ソフトボール部、女子駅伝部、バドミントンクラブを強化クラブに指定していますが、今まで強化クラブの学生に対する教育方針について、「文武不岐」という方針はありましたが、具体的な体系が定まっていなかったんです。本学はUNIVASの設置準備段階から関わっており、UNIVASの目的やデュアルキャリアへの考えが非常にしっかり組み立てられていると感じていました。そこで、UNIVASが提供する研修やプログラムに関しては、内容を精査し、体系的に教育していくための一つのプログラムとして、組み入れられたらと考え、いくつかの研修やプログラムをテスト導入しました。
今回導入した入学前教育プログラムについては、望んでいた時に情報が入りましたので、まさに願ったり叶ったりでした。

■ プログラムの導入前の入学前教育はどのように行っていましたか。

開 多恵子様(学生支援課 課長)

本学の入学前教育は20年以上前から実施しています。例えば全学的に実施している入学前教育は、国語、数学、英語、社会、理科の基礎学力を高めるe-Learning読書感想文で、全員必須としています。ほかに希望者のみですが、入学後単位が認定される正課科目の高大接続英語があります。また、学科別の課題は、通信添削、新聞の切り抜き、課題レポート、集中講座などがあります。UNIVASの入学前教育は、大学で学業とスポーツの二束のわらじを履いてバランスを取りながら学力もスポーツのスキルも、そして人間性も高めてほしいと考えている本学の強化クラブ生に対しての入学前教育として、まさに理にかなった内容でしたので、監督陣の協力も得て、導入しました。

■ 導入の先駆けとなったのは学生支援課である開様だったということでしょうか。

開 多恵子様(学生支援課 課長)

私は、学生支援課の職員ですが、以前は入学前教育を担当していました。そのため、高校生から大学生への移行段階でどのような内容の入学前教育が必要なのかをずっと考えてきました。先ほども申し上げましたが、UNIVASの入学前教育は、学業もスポーツも両方頑張っていきたいと思っている高校生には、教育効果の高い内容です。
導入に関しては、まず4強化クラブの監督に内容を説明しました。そして、新入生への連絡やUNIVASとのやり取りは私がするので入学前教育やりましょうと言ったら、「是非ともやりましょう」という感じで導入が決まりました。協力体制は凄く出来ていました。

 

「学ぶことの楽しさ」への気づきを促すプログラム

■ 教材を利用いただいたご感想をお聞かせください。

開 多恵子様(学生支援課 課長)

本当に素晴らしいと思います。特に「スポーツ知への招待」は漫画から始まりますが、スポーツに関連する学問形態や、社会で活躍するための力が要所要所で紹介されていて、自分の専門分野とも結び付ける事が事が出来できるので高校生にとって非常に読みやすい図書だと思います。ただ、定着させるには、入学前教育のみではなくて入学後ももう一回見せるとか、レポートを書かせて出させるとか、そういう事をしていかないと効果がきたいできないのかと思います。
また、UNIVASが教材として提供している動画は本当によく出来ていると思います。必要な事をポイント、ポイントで言ってくれています。その内容を的には何回も見せて、今の気持ちをきちんと継続させてほしいと思いました。反復が大事だと思います。

■ 教材を通して学生へ伝えたい事はどのような事でしょうか。

開 多恵子様(学生支援課 課長)

大学生になるにあたり、心の準備が大切だと思います。そのためには、入学前に高校生と大学生の違いはしっかり伝えておきたいですよね。高校と大学では、授業時間、一つの授業の人数、時間割の組み方など、学び方が全く違うので、いかに能動的に学ぶのかが重要になってきます。新入生に対して、入学後すぐに実施する学生生活ガイダンスは、私が担当しているんですけど、「高校と大学の違い」については、必ず全学生に対して伝えています。強化クラブの学生には、一年生の間に「競技力を上げるためには学力や人間力が大きくかかわっている」ということを毎日自分の好きなスポーツを通して、気づいて欲しいと強く思っています。
この教材はそのヒントが沢山書かれているので、これを習慣にしていくと1年生の間に学ぶ習慣が身につき、学びに対しての楽しさがどんどん増してくると考えています。
その意味では、「読む書く入門」にマインドマップを書かせる箇所がありましたよね。あれは学生毎にどう考えているのかが把握できたので、非常に良かったと思います。

■ 「読む」「書く」入門をご選択いただきましたが、プログラムの着手率はいかがでしたか。

開 多恵子様(学生支援課 課長)

強化クラブの学生は、一般の学生と違い、監督からの一声があると徹底できます。着手率は100%でした。ただ、やるにしても質的なところで、「読む」「書く」の教材もそうですし学生のレポートを見ても、しっかり考えている学生と、適当にやってる学生毎の差は見受けられます。もし来年度も導入するとすれば、フォローというか、集中講座的な物ものを大学でもしようかと考えています。

■ プログラムのご指導を行うのはどなたなのでしょうか。

開 多恵子様(学生支援課 課長)

監督と学生支援課の職員で組織する指導者会議の中では「監督がしましょう」という事になりました。実際に私が指導したクラブもありますが、どちらかというと日常的に指導していて、関係性がある監督がやる方が効果的だと感じました。
私は毎日毎回その練習で顔を合わせている訳でもなく、問題が起きた時に対応する的な存在なので。学生と顔を合わせる機会は年に数回しかないので、反応としては的には鈍かったと感じています。

■ 継続的にプログラムを行うと言うお話をいただきましたが、どのようなタイミングで実施されるご予定でしょうか。

開 多恵子様(学生支援課 課長)

現在、検討課題となっています。まず一度、4月7日に「強化クラブ結束会」といって強化クラブ所属学生を全員を集めて、UNIVASが考えるデュアルキャリアやリスクマネジメント、入学前教育について、説明しました。
入学前教育のもう一つの図書である『大学の運動部学生のための学びのハンドブック』は、入学後、半年かけて初年次教育の一つの科目として実施したい内容です。正課科目の一環として実施できればと考えていますが、それには高い壁もありますので、まずは、せっかく実施した入学前教育で得られた新たな発見を忘れることなく継続してもらうために、月に一度程度講習会的なものを実施しようかと考えていますが、まだまだ形ある体系はできていません。まずは、強化クラブの学生に対する教育体系を検討してから、UNIVASのプログラムを導入していこうと考えています。

2022年06月08日
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