<お話を伺った方>
スポーツ振興課 課長 開多恵子様
入学前教育導入の経緯をお聞かせください。
運動部学生に限らずではありますが、本学の学生は自分の学力について自信を持っていないことが課題になっています。それはスポーツをしているからというよりは、学習習慣がないことに起因していると感じています。勉強することによって何かできるようになる、そのワクワク感を感じたことがないのではないかと思います。そのような自己肯定感の低さは、多くの学生がレポート課題で「今までほぼ勉強してこなかった」と書いていたことからも伺えます。そんな中で本学に入学してきて、「大学では勉強を頑張りたい」とも書いてくれていましたので、大学に対する不安の払拭であったり、少しでも学生のやる気に火をつけることができればという期待を持って、今回入学前教育を実施いたしました。
特に重視したいのは、「書く力」です。これはすべての学びの土台だと思っています。文章を読めない、書けないのは、勉強をしていく上での最大のネックとなるでしょう。ですので、文章を書いて「まとまった文章を書けた、こんな風に書けるんだ!」というのを経験させたいと思っていました。
課題の取り組みに関して、どのようなフォローを行われましたか。
「この教材の内容は必ず習得して入学してほしい」と感じていたのと、「やるなら必ず全員課題を提出させたい。」と考えておりましたので、学生への受講促進はしっかりと行いました。具体的には、課題提出締切日の1週間~数日前に「〇日に締め切りです。締め切りを守ることは、大学生として主体的に学ぶための第一歩になります。」というメールを学生宛に送りました。
提出状況や採点結果は、締め切り1週間前と締め切り直後という、確認にちょうど良いタイミングで提供いただけたので、とても助かりました。
入学前教育について、導入目的は達成されたとお考えでしょうか。
運動部学生は、やはりみんなスポーツが好きです。ですので、スポーツにちなんだ課題であったり、「大学に入って何をしたいか」を考えさせたり、「大学はどういう場所なのか」を伝えたりしたいと思っていて、今回の「スポーツ探究ことば入門」はその目的にしっかりあてはまっていたと思います。特にVol.1で、今までのスポーツ経験を振り返る課題がありますが、大学に入ってからそのような振り返りをする機会はありませんので、貴重な経験になったのではないでしょうか。
「ことば入門」Vol.1 テーマ1
自分の競技経験を年表化し、特に重要な出来事について描写します。
私は、運動部学生に「スポーツを通して学びの習慣、考える力をつける」ことをしてほしいと思っています。どう関節を動かしたらいいのかとか、どのようなウエイトトレーニングが必要なのかとか、そういう思考を積み重ねていってほしい。そのような部活での思考が大学での学びにつながっていくと思っています。「スポーツ探究ことば入門」は、その思考が入学前からできますので、とてもよかったと思います。
今回、「講義プログラム」として、アスリートからの講義とことば入門の解説をKEIアドバンスから行わせていただきました。そちらについてはいかがでしたでしょうか。
アスリートからの講義については、どこまで自分事として講義を聴けるのかが最初疑問でした。しかし感想を読むと、学生にとっては特別講師からの講義ということで、自分のキャリアを考える上でとても刺激になったことがわかりました。
ことば入門の解説については、課題に取り組んでいるときに視聴すると理解がかなり進む、効果の高い内容だったと思います。ぜひ全員に聞いてほしいと思いました。
今後、弊社教材をどのように活用できるとお考えでしょうか。
本学全体として、大学スポーツの支援を強化していきたいと思っています。その際、ことば入門について入学前教育として継続したいと思っています。ハンドブックについては1年生前期でぜひおさえていきたい内容ですので、どのように使うか考えていきたいです。また活用方法についてUNIVAS・KEIアドバンスと相談させていただけますと幸いです。
学生様の声
- 私がこれからの大学生活で普通の大学生ではなくアスリート大学生としてこれからの4年間をどう過ごすのか社会にどう貢献できる人になっていくのか最後の学ぶ場所としてどうしていくのかを考えることのできた機会だったと思いました。自分にとって受講したことにとても意味があったと思いました。
- 自分の目標や考えを文章化して相手に伝えることで、自分の意識を高めることができたと感じました。