中京大学様

概要
使用教材:運動部学生のためのスポーツ探究ことば入門
<お話を伺った方>
スポーツ振興課課長補佐 畠山大輝様

入学前教育導入の経緯を教えてください。

入学前教育を実施するにあたり、体育会に所属する学生にとって最適な学習を模索していました。その際、UNIVASとKEIアドバンスが協力してモデル事業を実施していることを知り、導入を決定しました。

背景としては、合格者の学習へのモチベーションを高めることが課題でした。

『ことば入門』は、文章の読み方や書き方に加え、競技経験の棚卸しや目標設定などを通じて学習と競技がうまくリンクする教材であると感じました。例えば単に国語の教材を使用しただけでは効果が薄かったかもしれません。

入学前教育はどのように運営されましたか。

各クラブに導入の打診を行い、希望があったクラブに教材を提供しました。指導者には導入の意図も説明したうえで、入学予定の学生に教材を渡していただきました。

入学予定者の学習状況については、私自身が指導しているアメフト部の学生たちの様子から見ても、しっかりと取り組んでいると感じました。それぞれの課題に対して適切に回答しており、作文についても十分に書けていました。

この教材を通じて、自分の興味関心のあるスポーツについて考えを引き出しながら、大学の学びにうまく橋渡しができていると感じました。また、デュアルキャリアについても触れられており、学生たちに新たな気づきを提供できたと考えています。

競技経験や考えの言語化というのは、競技生活を送るうえでも重要でしょうか。

はい、言語化は非常に重要だと考えています。言語化のプロセスがしっかりとできていないと、指導者のアドバイスを理解し再現することが難しくなることがあります。感覚ではなく言語化することで、パフォーマンスの安定に繋がると考えています。Vol.1で今までのスポーツ経験を振り返る課題がありますが、大学に入ってからそのような振り返りをする機会はありませんので、貴重な経験になったのではないでしょうか。

また、キャリア形成においても言語化は重要です。運動部学生が多くの経験を積んでいるにもかかわらず、それを言語化できないことがしばしばあります。自分の経験を言葉にすることで、それが自分のキャリアを考えるきっかけになると考えています。

今後、どのように活用されていきたいとお考えですか。

アスリートという視点からは、この教材を通じて学生それぞれが大学での目標を設定できました。1年後や大学生活の中で壁にぶつかった時に「初心を思い出す」きっかけになるのではないかと考えています。大学に入学した時の気持ちや、初めて競技に取り組んだ時の感覚を思い出す一助となるでしょう。

学生という視点からも、この教材で身に付けた学習スタイルを基に大学での学びにスムーズに移行できると考えています。また、入学後にもフォロー講座を設けていると聞いており、そのような学びの壁を乗り越える場も活用できればと考えています。

2024年08月02日
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