広島修道大学様

広島修道大学学生センター長 / 法学部教授 森河様
広島修道大学学生センター  / 課長補佐 澤津橋様

概要
2023年12月9日に「サークル研修会」としてオリエンテーションを実施。
UNIVASの提供するコンプライアンス動画を使った研修のあと、「自分の経験を掘り下げること」と「目標設定の方法」について、KEIアドバンスより合計90分間講演を行いました。

対象

体育局・文化局の新幹部学生および学外指導者 60名(任意参加)

採択教材

 

学生が持つ良い経験を、彼らのキャリアに活かせるようにしたい

今回初めて「ことば入門」をご導入いただきました。サークル研修会は、以前より行われていたものでしたか。

5年前にUNIVASに加盟して以降は必ず毎年学内研修会を行っています。テーマは年によって異なり、「UNIVASとは何か」「デュアルキャリアとは何か」や、「スポーツ栄養学」、「チームビルディング」などを行ってきました。去年までは体育局(運動部)に寄った内容だったのですが、やはり学生の半数は文化局(文化部)に所属しているので、そちらにも何か支援をしていきたいということで、今年から包括したテーマで実施することになり、「コンプライアンス」と「キャリアにつながる言語化」の2つのテーマで研修会を実施できないかとUNIVASに相談させていただきました。

今回の実施のねらいはどういうものでしたか。

本学ではキャリアセンターでいろいろと就職の支援を行っているのですが、キャリアセンターの職員に聞いてみると、自己分析がとても苦手な学生が多いということがわかりました。彼らの経験を1つ1つ紐解いてあげて、「なぜこの大学に入学したのか」「学生生活をどのように過ごしたのか」と問いかけてあげると、語り始められるんだそうです。「それが自己分析なんだよ、とても良い経験や思いを持ってるじゃない」というと、学生は初めて「そうなんですかね」と納得します。とても良い経験や自分の思いを持っているのに、それらを言語化して相手に伝えることが苦手というのはもったいないなと感じていましたので、その部分を掘り起こせるきっかけになればということで、このテーマを選びました。

 

主体性を持つよう指導することが、大学の強みになっていく

学外指導者の方にも参加いただいたのは、どういったねらいでしょうか。

一般的に、学外指導者の方のメインの関心は、体育局でも文化局でも、やはり「どうやったら上手くなるか」というスキルの部分だと思います。ただ本学は、いわゆる強化指定部を設定して予算配分を優遇したりはしておらず、どのクラブも学生の自治で運営しています。ですので、学外指導者の方がスキルアップだけを目的にトップダウンで指導をしてしまうと、学生とのズレが生じることがあります。そこで本学では、「学生をうまく成長させてください、その手段としてクラブ・サークルがあるんです」という認識を持っていただくようにしています。指導の場面で、もちろんスキルは教えていただくんですけれども、加えてスキル習得の過程を言語化するなどの形での指導も行っていただければという思いで、指導者の方にはご参加を促しました。なお、実施後に指導者の方には参加証明をお渡ししました。

実際オリエンテーション(講師派遣)を実施してみて、いかがでしたか。

まず感想としては、「本当にありがとうございました」というところです。実施前は学生も指導者の方も、「自分の過去を振り返って目標設定」って言っても、なかなか関心が向くのか、手が動くのか…と思っていたのですが、皆さんしっかり取り組んでいただけていた印象です。
先ほどもお伝えしたように、本学のクラブ・サークルは学生が運営していますが、主体性がない学生も多くいます。どうやって学生全員が持っていけるようになるかということは、本学の課題でもあります。しかしこういった研修を経て、体育局・文化局全てのクラブ・サークルで自分でPDCAを回していくことができるようになれば、大学としての大きな強みになっていくと思っています。

 

研修会を通して横の繋がりを作る

今回グループディスカッションの時間を取り入れたことも、参加者の方には好評でした。グループ分けなど、どのような工夫をなさいましたか。

横の繋がりを作ることは、私はこだわってやっています。今回でいうと、グループは4名で、必ず女性が1人入ること、学外指導者の方が入ること、体育局・文化局が混じることを念頭に置いて席順の指示をしました。

本学は2020年にクラブのユニフォームを統一しました。そのとき、学生から「ユニフォームを統一したことによって横の繋がりができた」という声がありました。同じデザインのユニフォームを着ることによって、サッカー部が野球部を知ったとか、それまで全然知らなかったバレーボール部との繋がりができたとか、ボクシング部と卓球部が繋がったとか‥‥‥。自分と異なる学部やクラブに所属する人と繋がると、いろんな学びがあること、いろんな思考性があること、でも違う人の考えも自分の学びに繋がっているかも、という気付きを得られます。本学の学生は8割が広島県内の高校から進学してきますので、どちらかというと内向き志向が強いです。意図的に「外に出ると、こんな良いことがあるよ」「違いを受け入れると学びが多いよ」ということは伝えていきたいと思っています。
そうやって横の繋がりを作ることで、全体的な帰属意識も向上すると考えています。

今後に期待されること、改善してほしいことなどはありますか。

今回の講義の内容については、特に改善すべき点はありません。どちらかというと、今回の講義を受けて、学生や学外指導者の方がどのように消化し、個人、もしくはサークルの運営に生かしているのかを知りたいと考えています。
また、次回はおそらく1年後の実施になると思います。社会や大学が求めることに応じて内容は変わってくるかなとは思いますが、文化局・体育局・学外指導者すべてに行いたいとは考えておりますので、汎用性が高い内容ができると良いと思います。

 

参加者の声

  • 導入ゲームなどで言語化の重要性を学びました。自分の言語化の不足を痛感しました。
  • 具体的に言葉にすることで、具体的に実現できそうな目標が立てられたのが大きかったです。これからも今日のことを生かして部活だけでなく、学業も言語化して具体的な目標を立てて高みを目指していきたいと思いました。
2024年01月11日
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